MUKU-DATA  銘木に印字する判子 (彌彦神社林ってありますね)

うちは材木屋ではなく銘木屋なんだと
どっちが上とか下ではなく長年銘木商を営んでこられた先輩からは
時々このような言葉を耳にする。
銘木屋としての良材を供給し続けてきた証でもあるプライドだろう。
弊社は小さな町で長年建築用資材を製材してきた製材・材木屋。
曾爺さんの頃は山の立ち木(杉)を買い、雪が降ると山から木を出し、
製材し仕分けして大工さんに降ろしていた。
節のない杉材が挽ければ利益が多くなる。
年取った曾爺さんは後半は製材機の前に椅子を置き
杉丸太の製材を良く眺めていたらしい。
新木場で長く銘木・数寄屋部材を扱ってこられた銘木匠から
しばらく前にこれらの判子や擦り板を譲り受けた。
割れや腐れ、節など欠点を落として長さ・巾を揃え
各部材ごとに仕分けをして最後にこれらの判子をキッチリと押す。
欠点のない良材ですという証、確認して間違いない物である印、
部材を世に送り出す前の責任の判子とも言えるでしょう。
不必要なものは消えていく。。
日本独自に育まれてきた細かく仕分けされた材、材と材の組合せの妙、
繊細な材を愛でるという文化はいづれ消えてしまうのだろうか・・・
こういった物を目の前にして色んな想いが溢れ出してくる。
こっちは擦り板
天井板等に印字したそうです。

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